AUG122021

タイムトラベラー

5歳の次男・百さまは引っ越し先の幼稚園に一足先に春から通い始めている。山のようちえん、というとこだ。園舎はなく、荒天以外はお山で過ごす。駅から歩いて20分くらいの場所で、川や滝もあり、そこで過ごした後は不思議と気持ちが良い。そう、月曜日は保護者も一緒に参加することになっている。そして、一日中外で過ごすので、水曜日は疲れを取るためと、幼少期しかゆっくり家で過ごせないという事でお休みである。9時過ぎにはじまり、14時過ぎのはお迎え。延長の預かり保育もないので、フルタイムで働く事はなかなか難しい状況ではある。
 

でも、私がこの幼稚園に惹かれたのは

「それじゃあ、どうしよっか」

というキーワードだ。
 

世の中には常識とかルールとか暗黙の了解とか、理屈は通ってるのはかもしれないけど(通ってないものもいっぱいあるけど)自主的な考えや思いを無視した、決まりばかりに溢れている。特に小学校に入ると、如実にそれを感じる。その環境に慣れていき、無意識のうちに自分の気持ちをオシコロスことをしていく。そして、いつのまにか、自分の気持ちを無い物にしたり、それを出すのはワガママだ、というレッテルステッカーを大量生産し、貼りまくるようになる。けどもし、幼稚園時期に、何かイザコザがあった時に、スムーズに解決するために大人が解決策を提案したり、善悪を決めつけて話を進めるのではなく、当事者の子どもを中心に、じっくりお互いの思いをぶつけ合ってみてはどうか。起こった事、自体は解決しないかもしれないけど、自分の思いと相手の思いを知り、困れば困るほど、それを解決する方法を自ら考えようとする思考グセが育つにでは。と思ったのである。社会自体は変えられないかもしれないけど、自分や自分の子どもが、いかに社会の中で自分らしく生きようと挑戦していけるか。そのきっかけになればいいなと、今は週に2回ほど、お弁当を作り、一歳時を抱っこし、40分かけて、毎日疲れ果てながら通っている。その疲れ方は尋常ではなく、毎朝結構恐怖だ。だけど良い方法を見つけた。死にかけの50年後の私が「あー50年前の私は忙しかったけど1番充実していたなぁ。あの頃にまた戻りたいなぁ。」と思い、タイムスリップしてきて、毎日86歳の私が子育てしているのだと妄想して生きてのびている。